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【ダイジェスト版】ユーザーが本当に求めているものをこの手で生み出したい――そんな想いを胸にキャリアを積み、議論を可視化するグラフィックレコーダーとしても活躍している女性UXデザイナー

清水淳子さん 30代 UXデザイナー / グラフィックレコーダー
ヤフー株式会社

デザイナーに憧れていた清水さんは、Web制作会社やデザイン会社を経てヤフー株式会社に入社。UXデザイナーとしてデータ&サイエンスソリューション統括本部に所属しています。また、会議や議論をリアルタイムで可視化する『グラフィックレコード』を生み出し、自ら起こしたTokyo Graphic Recorderという団体でも活躍している清水さんのデザインへの想いや、今までのキャリアストーリーについて迫ります。

漠然とした憧れから目指したデザイナー
言われたものを作るだけではなく、デザインによってクライアントの目標を実現したい

幼少期から絵を描くことが好きで、図工の時間が大好きだったという清水さん。漠然としたデザイナーへの憧れはあったものの、一生の仕事として選ぶことに不安を抱えていたそうですが、高校時代に読んだデザインの本に背中を押され、多摩美術大学に進学。卒業後は「デザイン関係の仕事に就ければいいな」という考えのもと、自分の手で制作物を作ることができそうなWeb制作会社に入社したそうです。

アシスタントデザイナーとして先輩デザイナーのサポートから入った仕事は、ひたすら筋トレのような状態だったけれど、デザイナーの手仕事をじっくりと磨き、たくさんのスキルを身につけられた貴重な期間だったと語っています。

一方でクライアントの声が届きにくい環境でもあり、「何の目的で、どんなデザインが必要なのか」という部分に関わる仕事がしたいという想いが募っていき、「クライアントとしっかりコンタクトをとれる環境に身を置きたい」と考えていたそうです。

しかし、そんな情熱を実現できるスキルやノウハウはなく、デザインをビジネスに活かす方法もわからない状態だったため、無料の広告学校プログラムに応募。10倍以上もの入学倍率を突破し、見事入学。「クライアントの求める成果を戦略的に生み出す具体的なクリエイティブ」について1年間学び、その後デザイン事務所に入社。

新しい“デザインの形”を生み出す
大企業でビジネスに有効なデザインを研究中

「クライアントが近くにいれば、悩みが正しく把握できる」ということと「クライアントが近いからといって全てがスムーズにいくわけではない」という両面に気付き、どうしたらスムーズにビジネスを理解していけるのかを試行錯誤していく中で『グラフィックレコード』という表現方法を生み出す。議論や対話を視覚化することにニーズがあるとわかった清水さんはTokyo Graphic Recorderを立ち上げ、企業からの仕事をするだけでなく、TV出演の依頼もあり、想像以上の反響があったそうです。

ちょうどその頃、デザイン会社を卒業し、ヤフー株式会社に入社。当時まだパフォーマンス的に捉えられていたグラフィックレコードを、継続的に機能していけるデザインとして進化させていきたいと考えていたからこその選択でした。また、大企業での組織的な構造や関係性を知り、デザイナーとしての新しい発見を期待していたそうです。

現在はデータ&サイエンスソリューション統括本部内のクリエイティブサイエンス部に所属し、ユーザーインタビューやデータ分析を通じてユーザーにとって使い心地の良いデザイン戦略を提案しています。まだ一般的になっていない分析手法や、新たなデザイン領域の知見獲得のための研究に力を入れているそうです。自らの感覚を起点に、手を動かしながら課題解決の手法を探していく“デザイナー”として、数値やロジカルな志向を起点に、あらゆる分析方法を駆使して膨大なデータを整理・検証していく“データサイエンティスト”と協力し合い、ユーザーにとって最高のものを作るために試行錯誤していると語っています。

それぞれの段階で学んできたことを今に活かす
より良いデザインのためにも学習と努力を惜しまない

デザイナーという仕事を通じ、3つの会社を渡ってきた清水さんは、それぞれの場所で大切なことを学んだと語っている。今までの経験を活かし、まだデザインの力が行き届いていない分野まで、“デザインという価値”を提供できるようなデザイナーになりたいそうです。

ヤフー株式会社では様々な部署の人と連携をすることが多いので、視野を広げるためにデザイン業界以外のコミュニティや勉強会に赴いたり、ビジネス関係の本を読んだりしている。「デザインのことだけ考えて生きていきたい」という想いは、一周回って、様々な情報のインプットへの意欲に繋がっていると言う。

また、現在はグラフィックレコーディングに関する執筆活動をおこなっているそう。清水さんが生み出した“新しいデザインビジネス”を世間に周知させ、その効果を研究して積極的に発信していきたいと話しています。

清水さんの本編はこちらからどうぞ