RWI_25_B

好きなことにチャレンジし続けた20代。30歳になって、「本当にやり遂げたいこと」が決まり、将来のキャリアビジョンが見えた。

中村彩織さん 30代 代表取締役
株式会社STORIO
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
大学卒業後、株式会社キャリアデザインセンターに法人営業として入社。大手上場企業から中小ベンチャーまで、200社以上の中途採用に携わる。その後、楽天株式会社に転職。人事として年間数百名規模の人材採用に従事。2010年7月、株式会社style Fを設立、代表取締役に就任。インテリアデザインや内装プロデュース業を開始する。同時に、これまでの人事領域の経験を活かし、企業の採用業務設計、組織開発、人財開発など、人事コンサルティング業にも従事。アーリーベンチャーから上場企業まで、幅広い事業フェーズの企業を顧客に持つ。2015年11月、株式会社STORIO設立し代表取締役就任。「女性」×「働く」をテーマに事業を展開している。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

新卒3年目にして、部下を15名抱えて仕事をする立場に。

―人材業界での営業から大手企業の人事、そして独立と、さまざまなご経験を持つ中村さんのお話をお伺いできることを楽しみにしておりました! 本日はよろしくお願い致します。それでは早速、今までの中村さんのキャリアについて教えてください。

中村:大学卒業後、株式会社キャリアデザインセンターに入社し、求人媒体の法人営業を担当しました。その当時、同社は急拡大期だったこともあり、ひとつ下の新卒は私たちの代の3倍、2つ下の新卒は7倍採用するという時期でもありました。そして入社3年目になると、私は課長のもと、部下が15名いる状態になっていました。

そこで、25歳という年齢でリーダーとしてメンバーをまとめ課を牽引したり、若いうちから大手企業を担当し、自分自身の考えで新規業界の開拓という経験をさせていただきました。そのような裁量の大きな環境で得た経験は非常に大きく、とてもやりがいがあった一方で、マネジメントする立場でありながら、自分自身がまだ社会人として未熟であり、人としての深みや引き出しの少なさを痛感していました。

また、私自身のインプットが減り、アウトプットが膨大に増えていることに危機感を持ち始め、「仕事の幅や人としての幅を広げ、もっと成長したい」という意識が強くなり、転職を決意したんです。そして2社目は、1社目以上に拡大期に差しかかっていた楽天株式会社に入社しました。そこで、人材業界の営業から、人事にキャリアチェンジするかたちとなりました。

人材業界の営業から未経験である人事への転身。自ら仕事を取りに行く姿勢を学んだ楽天。

―どちらも拡大期ということですが、カルチャーなどの違いはありましたか?

中村:すごくありましたね。入社当日からそのカルチャーの違いに驚きました。
前職のキャリアデザインセンターは、20代が活躍する職場で法人営業を担当していたこともあり、受注が入るとみんなで盛り上がるような活気がある環境で、チーム一丸となってひとつの目標の達成を目指していました。そんな環境だからこそ、上司やメンバー同士が声を掛け合うような“お節介文化”でもありましたね。

一方で楽天は、管理部門である人事部への配属だったので、経験を培ってきた30代の方々が活躍しており、みんなで切磋琢磨する環境でした。いずれの企業でも、成果にこだわる職場環境ではありましたが、そもそも働くフロアの雰囲気、働いている方々の年齢層やキャラクターが大幅に違いましたね。入社当時は、未経験職種への転身でわからないことだらけでしたが、自ら考え提案していくことで、機会を創り出していくことの大切さや、できる上司や先輩をうまく巻き込みながら円滑に業務を進め、走りながら吸収していく姿勢を学びました。

また、どちらも拡大期であったものの、楽天は当時すでに数千人規模の企業でしたので、前職と違いオペレーションフローが確立されていました。そのような企業で先端のリクルーティング活動に従事し、数百名規模の採用を主務としておこなうことができたことは、自分の人生において大きな財産になったと思っています。

事業成長に伴い、事業側と現場との距離を感じたことが、キャリアプランを見直すきっかけに。

―職場も職種も変わることは、非常に大きいですよね。
実際、その後起業されるまでに至った背景はどのような感じだったのでしょうか?

中村:楽天では、約2年半くらい人事として働いていたのですが、事業の成長に伴い、組織の大幅な変化により事業側である現場からどんどん遠ざかっていっているのを感じていました。そのような環境の変化から、事業に近い立場で人事業務に携われる部署への異動希望何度か出していたんです。

部署構成や受入先の問題などからなかなか希望は通らず、それをきっかけに自分のキャリアを改めて考えるようになりました。人事の仕事はとてもやりがいがあったのですが、もともと事業創出に興味があったことや、営業、新規事業立ち上げの時に感じた高揚感、やりがいなどを思い返してみると、「本当に人事を続けていきたいのか」という本質的な疑問にぶつかったんです。

原点回帰。学生時代に描いていた「やりたいこと」への挑戦。

―ご自身のキャリアについて考え始めたということですが、具体的にどのようなことをされたんですか?

中村:まずはじめは、人事を募集している会社の求人を見ていました。人事を続けるのであれば、楽天以上にワクワクする職場で働きたいと思ったのですが、他社の人事内容を見ても、当時の楽天以上に先端のリクルーティング活動に携われ、私の中でワクワクする環境はないという結論に至りました。

そして、「本当に人事がやりたい仕事なのか?」という疑問を持っていた私は、これまでの5年半の自分を振り返ったんです。「どんなときに仕事にやりがいを感じたか」、「好きだった仕事は何か」、「嫌いだった仕事は何か」など。その結果、私はやはり事業創出が一番興味のあることなんだと気付きました。では、何の仕事をやってみたいかと考えた時に、ふと学生時代の思いが蘇ったんです。

「学生時代、建築家になりたかった」、「インテリアにとても興味があった」…今からその仕事をやってみたらどうか、と思い立ったんです。28歳の私は、その思いから「内装やインテリアに関わる仕事がしたい」という思いで、「内装プロデュース、インテリアデザイン事業」を手がける会社を設立しました。

PC1

―ご自身の中で「起業したい」とは以前から思われていたのですか?

中村:そうですね。思い返してみると、大学生の就職活動の際に、「将来の目標は?」と聞かれると「起業することです」と答えていました。「将来、起業する」という思いは、ずっと頭のどこかにあったんだと思います。

―学生の頃から起業する夢があったとは、非常にアグレッシブな学生さんだったんですね! 会社を起業された後はいかがでしたか?