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ずっと誰かに必要とされる人でありたい――大手損害保険会社から、成長ベンチャー企業へと飛び込んだ営業ウーマン

髙橋優奈さん 20代 営業
スタークス株式会社

1991年生まれ。2014年、大手損害保険会社に入社し、リテール営業を3年勤めたのち、クラウド・プラットフォームサービス事業のスタークス株式会社に入社。営業として大手企業を担当しつつ、営業チームのマネジメントも務める。

東日本大震災を機に「社会の役に立ちたい」と考えるようになり、新卒で大手損害保険会社に入社した髙橋さん。3年間勤めた後、自社利益重視の方針に疑問を抱き、スタークス株式会社に中途入社。入社後は営業職で結果を残し、現在はマネジメント業務も兼任。仕事にやりがいを感じながら邁進する髙橋さんにキャリアストーリーを伺いました。

就職のきっかけになった東日本大震災
何もできない自分と動き回る父

ー新卒時は大手保険会社に入社されていますよね。保険業界に進もうと思ったきっかけはありますか?

高橋:はい。保険会社を選んだのは、2011年の東日本大震災の影響が大きかったんです。私は福島出身なのですが、震災当時は東京の大学に通っていたので地元にはいませんでした。家族や親しい友人が福島にいて、幸いみんな無事だったのですが、震災後に帰省したら、自分が生まれ育った町が様変わりしていたんです。高校は半壊していたし、見慣れた景色が一変していました。変わり果てた故郷を目の前に何もできず、自分の無力さを感じるばかりでした。「自分は何もできないただの学生なんだ」ということを心底感じた瞬間でした。

被災した人たちが皆打ちひしがれる中、私の知る中で唯一動き回っていたのが父だったんです。父は地元で保険代理店を経営していて、地震保険に加入していたお客さまのもとを毎日訪問していました。震災で苦しむ多くの人を救おうと懸命な父を見て、困っている人や苦しんでいる人が必要としているものを提供できる父の仕事は、非常に社会的意義があるのだなと感じました。それで、私も父のように社会に貢献できる仕事がしたくて、保険業界に興味を持ち、大手損害保険会社に入社を決めました。

ーなるほど。保険会社に入社されて、仕事はいかがでしたか?

高橋:2014年4月に入社したのですが、1カ月は研修施設で損害保険に関する勉強。その後も研修は続き、10月頃に営業支社に配属になりました。

当時は、社内の女性活用があまり進んでいなくて、バックオフィス部門の一部に女性課長はいましたが、支社長といった役職の女性はいない状況でした。だから、会社としては早く女性にもそのクラスに進出してほしかったようで、配属された部署では、「女性営業を育てたい!」とかなり力が入っていましたね。

損害保険の営業は、代理店さんとタッグを組んで行っていました。いわゆる代理店営業ですね。とにかく体育会系の支社で、一緒に働いている男性社員には怒られてばかりで、かなり厳しく育てられたと思います(笑)。

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まずは可愛がられる自分になること
苦しいから逃げることだけはしたくなかった

ー支社に配属されてから、厳しく鍛えられたとのことですが、どのように乗り越えたのですか?

高橋:そうですね。どんなに厳しくされても、辛いからといった理由で辞めるということは絶対にしたくなかったんです。これは高校の部活の影響ですね。

私の高校は、合唱部が全国大会で何連覇もしているような強豪校で、私はその合唱部に所属していました。好奇心で入部を決めたものの想像していた以上にとても過酷な部活だったんです(笑)。厳しい練習はもちろんのこと、上下関係もあったので、部員がどんどん辞めていくような状況だったりして。でも、私には辞めるという選択肢が不思議と1回も浮かばなかったんです。それより「合唱で全国1位を獲る」「聴く人の心に深く染み込むような歌を」という強い気持ちしかありませんでした。もちろん辛いと思うことは何度もありましたが、それでも必死に練習することで、自分の成長に繋がっていることの実感がありました。

だから、仕事がどんなに辛く大変だとしても、私には辞めるという選択肢はなく、何とかやり遂げたいと考えていたんです。

ーすごいですね。それで徐々に結果が残せるようになったのですか?

高橋:はい。当時は経営者や、代理店のベテラン社員と話す機会が多かったのですが、私は彼らの娘さんと同じくらいの年齢だったんですよね。ですので、そんな若い自分ともしっかりと向き合ってもらえるように「とにかく代理店の方やお客様から可愛がられるようになりなさい!」という先輩のアドバイスを忠実に行っていました。

そのため、とにかく代理店さんのところに通い詰めて、顔と名前を覚えてもらったり「新人なので、色々教えてください!」と低姿勢で謙虚であることを忘れないようにしていました。あとは、しっかり相手に話を聞いて、合わせる努力をしましたね。そて、次第にお客様との関係も構築でき、結果もだせて先輩たちにも認められるようになりました。そして、社内で表彰されるまでに成長しました。

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信じていたことに次第に違和感が生じる
「本当にお客様にとって必要なものなのか」

ーとても順調に進んでいたようですが、3年目に会社を辞めたのは?

高橋:違うキャリアを選択しようと思ったのは、仕事に対する価値観がかわってきたからです。もともと就職活動をしていたときの「その事業に社会的意義があること」という軸は変わらず有りました。東日本大震災を振り返ってみても、保険という仕組みは社会的意義のあるものだと思います。

ただ、保険って、お客様に契約してもらってすぐのタイミングでお客様の問題を解決し喜ばれるものではないんですよね。結局保険請求をしないで終わるお客さんも多くいて、それはつまり商品を買ったのにその真価を感じずに終わるということなんです。そういったお客様もいるからこそ保険会社は保険金のお支払ができので、それが悪いことだとは思っていませんが、私が提供したいと思っていた価値の「社会的に意義がある」とはちょっと違うかも、と思ったんです。

そこから、自社にとってもお客様にとってもWINになるような商材を扱いたいという想いが強くなって、他のキャリアを選択することを模索し始めました。

自分がなんとかしなくては!
新卒の中に、たった一人だけ中途入社した私のマインドセット

ー次の会社はどういう軸で探していたのでしょうか?

高橋:軸は新卒の頃から変わってなく「社会的意義のある仕事」がしたいと考えていました。そして、今、お客様が困っている問題を解決し、WIN-WINになれる仕事がしたいなと。

いろいろな会社で話を聞きましたが、スタークスは私が求めていたWIN-WINどころか、なんとWIN-WIN-WINだったんです。つまり、会社とお客様だけでなく社会までがWINになる事業をやっていたので、そこに惹かれました。さらに、私が一番大切にしていた「社会的意義のある仕事」ということにも紐づいた事業だったので、スタークスへの入社を決めました。

3月末まで前職で働いていたので入社したのは4月でしたので、新卒社員と同じタイミングで入社しました。新卒6名、中途が私1名という状況で一緒に研修も受けて……正直やりづらかったですね(笑)。キャリアがある分、実力を見せつけなければならないという、変なプレッシャーもありました。

その後、新卒1名と一緒に配属された営業部門は、当時、2名しかいなくて、セールスもこれから仕組みを確立していく状況でした。それを見て「ここは自分が頑張らなければ!」と思ったんです。そのプレッシャーがやる気をより一層高め、逆にいいスタートを切ることができました。上手くマインドセットができたと思っています。

ーポジティブな性格のなせる技ですね! 具体的にはどのように動いたのでしょう。

高橋:まず、会議の雰囲気作りから始めました。営業の会議は、数字として成果が上がらないと、モチベートがうまくできないことがある為、数字進捗により会議の生産性にムラがあるように感じていました。これは改善すべきだと思っていたタイミングで、会議の仕切りを任せてもらえることになった為、原因分析もしつつも、「どうすれば達成できるのか?」と目標達成から逆算した具体的な行動計画を話すよう心がけました。これまでの会議では「会議は未来のための前向きになれる時間」という意識がチームになかったのですが、それを自分の発信する言動によって変えることができたと自負しています。

ただ、自分の営業成績については、まだまだ改善できる点が多くあります。スタークスのサービス価値は社会の課題変化によって常にアップデートされている為、その価値を最適なタイミングで最適なお客様に届けていくために、個人としてもチームとしても精度を磨かないと、と思っています。

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お客様のためになっている実感
そしてWIN-WIN-WINの確信

ースタークスはEコマースのクラウド・プラットフォームサービス事業で成長中の会社ですが、前職の保険会社とは販売する商品が変わって、営業にとまどいはありませんでしたか?

高橋:はい、全く異なるので正直戸惑いましたが、私には非常にあっているなと感動したのを覚えています(笑)。商品は物流プラットフォームのサービスなので「物」があるわけではないのですが、商品に独自性があり、かつ需要もあるので絶対にお客様に喜んでもらえる商品だと自信を持って売ることができるんですよね。それが、楽しいし嬉しいです。

もちろん難しいこともあって、損害保険業界は変動がほとんどなかったのですが、EC業界はかなり動きが激しく、お客様への提案内容がどんどん変わっていくんです。だから、現在の流れを把握して「ここを抑えておけばいつかものになる」というように先々のことまで考えて動くようにしています。これまで経験したことのない取り組みばかりで大変ではありますが、やりがいはかなり大きいですね。

何より、事業を通して社会課題の解決に携われていると実感できることが一番のやりがいですね。スタークスで、やっと会社もお客様も社会も全てがWIN-WIN-WINになる仕事につくことができたと実感しています。

感動のインターン研修-学生に教えてもらった「人が変わる瞬間」

ー入社されたとき、スタークスの中で、どのようなキャリアを積んで行きたいと考えていましたか?

高橋:いずれマネジメントができる人材になりたいとは思っていました。前職は大手だったので、マネジメントを任されるようになるまでに、かなりの時間を要するのですが、スタークスは若い会社なので、早いうちに実現できるかもしれないと考えていました。3年後に5人規模のチームを担当することを想像していたんですが、昨年の10月にそれが叶って、今は一緒に入社した新卒社員2名とチームを組んでいます。

ただ、上司に「マネジメントをやってみないか」と言われたときは「頑張ります!」と答えたものの、実際にやってみると難しいことが多くて、当初は悩みましたね。というのも、まだ自分のスキルにも足りないところが多く、自社サービスや業界の知識などについても、まだまだ浅かったんですよね。だから、どうしても自分の仕事に時間を割いてしまい、マネジメントに向ける意識がなかなか定着しない状態だったんです。「やらなくちゃ」とは思ってはいたんですが……。でも、最近になって、やっとマネジメントの仕事への意識が向いてきました。

きっかけは、採用のインターンイベントで、5名ほどの学生のメンターを担当したことでした。インターンでは、学生たちが「社会課題の解決」という難しいテーマで新規事業の立案・プレゼンをします。

とある回で、1日目の終わりに進捗の悪いチームに対し、かなり厳しくフィードバックしました。「本気でやっている?みんなが本気でいい事業を作ろうと思っていないと明日のプレゼンで恥をかくよ」と伝え、初日を終えたんです。すると2日目の朝、チームのみんなの表情が全然違うんですよ。緊張感を持ちつつ、やる気がほとばしったキラキラした顔をしていて。その顔を見たら、なんだか感動しちゃって……。

最後のプレゼンが終わったあと、メンターが各メンバーひとりひとりにフィードバックをするんです。良いところも悪いところもすべてフィードバックするんですが、それを聞いて学生が「初めてそんなことを言われました。自分でも気づけていなかったことに気づきました」「髙橋さんにアドバイスいただけてよかったです」と言ってくれました。そのとき、人が変わるきっかけを自分が提供できたというところに、強いやりがいを感じたんです。

これまで、自分のことで手一杯だったけど、この思いをもっていれば、自分が目指すマネジメントができるのではないか?という感覚が生まれました。今はインターンで学んだことを忘れずに、自分のチームでも同じ風にやっていきたいと思い始めたところです。

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人からずっと必要とされ続ける私でいたい

ー営業の仕事だけでなく、マネジメントにもやりがいを感じ始めたのですね。今後のキャリアプランも教えてください

高橋:具体的なキャリアビジョンはないのですが、常に思っているのは、「ずっと必要とされ続ける人」であること。社会の役にも立ちたいし、ずっと必要とされ続けたい。そのためには、自分がリーダーシップを発揮できる立場になる必要があると思っています。もっとキャリアップしていきたいし、自分が人に影響を与えられる立場になっていきたいし、そういうキャリアを築いていきたいですね。

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