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「映画に関わる仕事がしたい」という夢を追いかけ、逆算したキャリア形成で夢を実現させた女性映画バイヤー。

運営会社:株式会社LiB
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松澤 春香さん 30代 コンテンツビジネス開発
株式会社GYAO

「将来は映画に携わる仕事がしたい」と思い、アメリカのカリフォルニア州にある大学で映画を専攻。卒業後、現地で1年間、映像の編集アシスタントとして勤務。その後日本に帰国し、テレビ局に回線コーディネーターとして勤務 。約4年間従事した後、映画の宣伝会社を経て映画配給会社に入社し、念願であった映画の買い付け業務に携わる。その後、現職である株式会社GYAOに入社。映像配信サービス「GYAO!」で、配信に向けたビジネスプランの企画・コンテンツを保有する権利元各社への提案・交渉を行う、コンテンツビジネス開発の業務に従事している。

夢である「映画関係の仕事」に就く為、逆算してキャリアを考える。

―現在、株式会社GYAOでコンテンツビジネス開発をされているという松澤さんですが、映画関係のお仕事に就こうと思われたきっかけ、またこれまでのご経歴を教えてください。

松澤:幼い頃から映画が好きで、「将来は映画関係の仕事がしたい」と思っていました。映画の編集に興味があったので、大学では映画 を専攻し、入学後はそれに関する勉強をずっとしていました。
ですがいろいろな人から話を聞いているうちに、最初はなんとも思っていなかった『映画の買い付け』に興味を持ち始めました。というのも、自分の力で映画を買うことができることも楽しいですし、英語を使って仕事ができることにも魅力を感じたんです。それで、「将来は映画の買い付けの仕事がしたい」と思うようになりました。

―幼い頃から夢を持っていて、大学もその方面に進まれたということですね。
そんな松澤さんのファーストキャリアはどこから始まったのでしょうか?

松澤:私のファーストキャリアは、実は海外で始まっています。
アメリカのカルフォルニア州にある大学に4年間通っていたのですが、4年後に1年間就業できるというシステムがあって、現地で映像の編集アシスタントをしていました。編集アシスタントというのも正直名ばかりで、いろいろな業務のお手伝いをする仕事でした。ですので、完全にアシスタント業務をひたすらやっていた1年でしたね。
そして帰国後、すぐに就職活動を始めたのですが、新卒採用の枠ではなく中途採用枠での就職活動というかたちだったんです。あまり経験がない中で中途採用の対象となりましたので、正直苦戦しました。また映画業界は、未経験での入社はハードルが高かったですね。そういった経緯もあり、「映画に関連性もあるメディア業界でまずは経験を積み、スキルを身に付けよう」と思い就活を続けていたところ、某テレビ局の報道局に就職が決まったため、迷わず入りました。

―テレビ局ですか! そこではどのようなお仕事をされていたんですか?

松澤:海外ニュースを扱う各支局の方々が海外にいるのですが、その方々が報道局に映像を送ってくる際に使う回線があるんですね。その回線を繋ぐ『回線コーディネーター』という仕事に4年間従事しました。
海外での就業経験が1年間あったものの、日本で働いたのは初めてでしたので、入社した当初は仕事に慣れるのに精一杯でした。ただそんな中でも「映画の仕事がしたい」という気持ちは、自分の中に常にあり続けていたんです。そんな気持ちを持ちつつも4年間その仕事を続けることができたのは、メディアの最前線である報道局で、いち早く世の中のニュースに触れられることが刺激的で、すごく勉強になったからです。

「普段何気なく見ているニュースの裏側はこんな仕組みになっているんだ」ということを知ることができたのは、すごくいい経験だったと思っています。
また、シフト制で土日休みではなかったこともあり、常に忙しい毎日を送っていた気がします。気が付いたら4年が経っていたというくらいのスピード感でした。
辞めるきかっけが何かあったわけではないのですが、ずっと「映画の仕事がしたい」と思っていたこともあり、仕事を変える決断をし、2社目では映画宣伝会社で経験を積むことにしました。

話しているところ

「映画の配給に携わる仕事がしたい」という夢の実現に向け、まずは映画宣伝会社へ。

―映画関連のお仕事はいろいろとあると思うのですが、なぜ映画宣伝会社にご入社されたのですか? また、ご入社されていかがでしたか?

松澤:そうですね。その当時から、「映画の配給の仕事がしたい」と思っていたのですが、配給の仕事は“業界内に繋がりがあったほうが仕事しやすい”ということを知り合いから聞いていたんです。ですからまずは、業界のことを知るという意味でも、宣伝会社に入社することにしました。
入社前に聞いていた通り、映画業界に入り込んでいくことができ、配給会社の方、芸能人、テレビ局など、本当にたくさんの業界の方々とお知り合いになることができました。
一方、想像していなかった新しい気づきもありました。たとえば、仕事なので当たり前ではあるのですが、自分好みの映画ではないものに対して、その映画のよさを表現することは想像以上に苦労しました。担当した映画を、主観だけではなくいろいろな観点から見た上で表現していくことは、今まで趣味として映画を見てきた私にとって、宣伝のプロとして1つの壁だったと思っています。

ただ、先輩の仕事を見て、真似て、自分でもたくさん調べて、ということを繰り返しおこなっていくうちに、だんだんと自分の主観だけではない方向からも映画を見ることができるようになり、仕事を覚えていきました。
またこの仕事は、“人の心を動かす”というところがおもしろいと感じました。たとえば、自分自身もこの仕事に就く前まではそうだったのですが、映画を見に行く際には、よほど有名な作品ではない限り、コマーシャルや雑誌などがきっかけになっているケースがほとんどだと思います。そう思うと、宣伝の影響力というのは凄まじいもので、その映画の命運をも握っていると言っても過言ではないと思うんです。そういった“影響力のある仕事”ができるということが、何よりもやりがいに繋がっていたのだと思いますね。

その映画作りに携わった人々は、みんなその作品に真剣に向き合い、作り上げたわけですので、その人々の思いを全面に請け負っているという意識で仕事をしていました。
仮に自分の好みの映画ではなかったとしても、たとえばその映画の女優さんが以前出ていた作品を見たり、映画の類似作品と見比べたりして、一言で「おもしろそう!」と思わせるような一行キャッチを考えていました。
映画の深さを学んだ経験でしたし、多くの映画業界の方々とお知り合いになれたことは、この会社のおかげだと思っています。
そして約2年間就業後、昔から夢であった映画配給会社に入社することになりました。

1分、1秒を争う仕事。業界に入り込んでいった映画配給会社でのお仕事。

―配給会社でのお仕事はいかがでしたか?

松澤:一言で言うと、現職であるGYAOを含めても一番体力勝負の仕事でした。
配給会社は、世界規模でライバル企業とは1分1秒を争う仕事なんですね。自分が交渉していた作品が、少し席を外した瞬間に他社に買われてしまうんです(苦笑)。

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カンヌ映画祭に訪れた際も、その会場の雰囲気も味わえない程、ひたすら映画の売り手さんを求めて走り回り、交渉をして、落札していくといった具合でした。
私は最初の頃は先輩に付いて回って仕事を覚えていったのですが、先輩の映画についての知識量と判断力の高さに、とにかく圧倒されっぱなしでしたね。たくさんの引き出しを持っていることはもちろんなのですが、考えている暇がない程にその場での判断力が問われるような世界でしたので、それをとにかくスピーディーにこなしていく先輩は、本当に凄いと思いました。

その当時の私は、まだまだそんな仕事の仕方ができず、売り手さんから思いもよらない質問をされては答えられないような状態でした。たとえばですが、1本の映画の興行収入や、その映画のDVDがどれくらい借りられているのかという数値の暗記は非常に大切ですし、「あの映画はいつ頃の作品でしたっけ?」と聞かれれば、その年号をすぐに答えられないと失格でした。また、その映画監督の前の作品をも認知する必要もありました。とにかく、その作品に直接関連する情報はもちろん、直接関連していない情報をも全てインプットしていなければならず、その情報を瞬時に引き出せるような頭の回転も求められていたんです。

私には知識量も回転力もまだまだ足りず、売り手さんとの受け答えの中で「この人は大丈夫なの?」という印象を与えてしまうことも多々ありました。それでも先輩に「松澤、交渉してきて」と言われ、チャンレジはしてみるものの、結局うまくいかず「どうしてそんなことも答えられなかったの?」と言われてしまうこともありました。それで落ち込むこともありましたが、ひたすら勉強し、インプットを増やし、走り続けていた日々でしたね。
やらなければいけないことが多過ぎて本当に大変ではありましたが、この時の経験があったらこそ今の自分があると思っているので、そういった意味では非常に貴重な経験をさせてもらったと思っています。

PC

5年後、10年…と、今後を考えた時に長期に渡って働ける会社、配信業界が盛り上がるというところで転職。

―怒涛な2年間を過ごされたのですね。
その後現職であるGYAOにご入社されていると思うのですが、働き方を変えられたきっかけはどういったことだったのですか?

松澤:この業界で働いていて分かっていったことなのですが、配信業界が今後盛り上がりを見せてくるということが、私の中で明確になっていました。またそんな配信業界の中で、仕事でお付き合いのあったGYAOは、非常に働きやすい環境だという話を以前から伺っていたんですね。
また、将来のことを長い目で考えた時、それまでの仕事ですと、5年10年先までその仕事をしている自分のイメージがつかなかったんです。ですから、まずは長く働ける会社であること、そして今後伸びていく配信業界で働けるというのはとてもおもしろそうだと考えたんです。「買い付けをやりたい」という気持ちは変わっていない中で、GYAOは配信用の買い付けがあるということを知り、また英語も使える部署だったので、凄くいいなと思い、入社を決めました。

―前職とGYAOとでは“買い付け”というところは同じかと思うのですが、ご入社されて、仕事内容の違いなどはいかがですか?

松澤:細かい話になってしまうのですが、配給会社と配信会社 とでは、“買う権利”が違うという部分があります。
配給会社は、劇場やDVD、配信などの権利を一括して買います。一方配信会社であるGYAOは、配信権のみを買うことが多く、私の仕事は海外から直接買うというのがメインなので、 その分海外営業に集中できるんですね。

また、日本で最初にGYAOから配信する作品ももちろんあるのですが、そうではない作品もたくさんあります。ですので配信の売買について、あくまでも私の経験上の配給会社と比較するとですが、少々時間的余裕を持った上で検討することができるんです。
そして、まだまだ勉強中ではあるのですが、配信向き作品、DVD向き作品、そして劇場で見られる作品というのは、全然違うのだと感じています。GYAOでは無料配信をおこなっている作品もあるのですが、「無料だから見てみよう」という、ユーザーにとって“配信サービスならでは”の作品の選び方 というものがあるのだと学びました。
また “配信サービスならでは”という観点から作品を見て、“ユーザーにウケるかどうか”を考えて買うことについて難しく感じましたね。金銭的な部分でも、やっぱり結構な額が動きますので。“この作品の為にこれだけの金額を使いたい”という社内交渉が、一番大変だと思います。

前職ではどちらかというと、DVD業者と配信業者からお金をいただく際の営業が大変でした。しかし今は、社内からいかに資金を調達するかということを考えています。
海外の業者から「この映画はいくらです」と言われた金額を交渉して下げることも仕事ではあるのですが、その金額について私が適正だと思っても、会社が適正と判断しなければお金は出ないので、その為の社内プレゼンが大変な部分ではありますね。
もちろん「おもしろいからです!」だけでは駄目なので、会社をちゃんと説得できるようなプレゼン資料作りに力を入れています。

自分の世界を広げてくれるのが仕事。世界のいろんな人たちと繋がることができる。

―ご自身の好きな分野で働かれている松澤さんですが、仕事に関してどのような価値観を持っていらっしゃるのか教えてください。

松澤:“世界が広がる”ということが、1番大きいと思います。
職種的にも、国内外問わずたくさんの人と出会う機会があるので、それらひとつひとつがとても刺激的ですし、日々たくさんのことを吸収させていただいています。そういったことが、仕事をしていく上、生きていく上での楽しみの1つになっているのだと思います。

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平日は仕事に没頭し、土日は完全OFF。ストレスフリーな状態で、仕事ともプライベートとも向き合えている。

―なるほど、そのような価値観でお仕事と向き合っていらっしゃるのですね。
ちなみに、現在はONとOFFはどのようなバランスで働かれていますか?

松澤:あまり意識してONとOFFは考えていないのですが、平日は仕事がメインになっており、土日は逆に完全OFFというかたちにできています。
今でこそそのような働き方ができていますが、以前はしっかり休みをとれたことはなかったですね。土日も稼働していたこともありましたし、休みに電話やメールが来ることもあったので、対応していました。
今は、ONとOFFにメリハリをつけられていることで、精神的にも凄く安定していますし、ストレスも全くありません。その為、その分平日にがんばっても、全然辛くないんですよね。

―そうなんですね! メリハリは、大切ですよね。
それでは最後の質問になりますが、松澤さんの今後のキャリアプランについて教えていただけますか?

松澤:そうですね。しばらくは同じようにバイヤー業務を続けいきたいと思っています。今はまだ上司と相談しながら買い付ける作品を考え決定しているので、もっと力をつけて信頼してもらい、自分の判断のみで仕事ができるまでになりたいというのが、直近の目標になります。
そして、現在は海外作品を日本に買い付ける仕事ですが、今度は逆に日本の作品を海外に出していく仕事をしてみたいと思っています。弊社では現段階ではまだそのような取り組みがないのですが、将来的に海外事業展開をしていくことを見据えて、今はバイヤーとして一人前になれるようにがんばっていきたいと思っています。

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